【大紀元日本6月3日】中国大陸における需要の増加、国際エネルギー価格上昇による牽引などの影響を受け、中国の石炭価格が次第に上昇しており、石炭は売り手市場に回帰している。価格上昇が続く石炭は、電力、コークスなどの下流産業に対する圧力となっている。
新華ネットの報道によると、中国山西省の5大国有重点石炭グループの商品石炭の総合平均販売価格は、今年第一四半期において1トンあたり377元で、対前年比で13%の上昇となった。このうち、発電用石炭の契約価格は、1トンあたりで31・5元上昇した。
山西省電力業協会副会長の李建偉によると、山西省の発電所は、現在最も困難な時期にあり、発電所の損失が拡大しているという。
今年第一四半期において、山西省における20の重点監督発電所の17が損失を出しており、その割合は85%に達している。大部分の発電所における石炭の在庫は日を追って減少しており、石炭不足による操業停止に再び陥る可能性が非常に高い。
損失の主な要因は、発電コストの70%を占める発電用石炭価格が高騰する一方で、送電段階における価格が未調整であることだ。このため、燃料価格の高騰による圧力がスムーズに下流に伝わらず、発電所の損失に繋がっている。
発電用石炭に比べ、コークス価格は更に強い勢いで上昇している。6月1日より、山西省のコークス業者は、価格を1トンあたり200元調整しているが、1月からの累計で、既に1トンあたり500元〜600元の引き上げとなっている。山西省のコークス企業は、最近、生産量を30%制限し始めているが、原因の一つはコークス価格の過度な上昇であり、資源供給の逼迫から、生産の制限によって価格を抑えようとしているのである。
山東省、河北省のコークス企業も生産制限を行うこととしている。山東省の一部企業は、50%の生産制限目標を提出している。制限の幅に上下はあるが、生産制限は、コークス主要生産地区における企業の共通認識となっている。
業界関係者によると、コークスは、鉄鋼の生産コストの約3割を占めている。鉄鉱石、コークスなどの原材料価格が不断に上昇する中で、鉄鋼価格も次第に上昇しており、コークスの生産制限は、やがて鉄鋼業の生産に影響を与えることとなる。
中国の石炭生産量の伸びは、7年連続で10%を超えている。今年第一四半期における中国の原炭生産量は5億6900万トンで、対前年比で14・6%の伸びとなった。3月末時点での石炭の在庫は1億4400万トンで、対前年比で3・6%の減少となっており、総体的には正常であるが、市場の需給はやや逼迫している。
山東省石炭工業局総合処副処長・王崇林によると、中国の石炭市場の需給は基本的に均衡しており、これが破られているわけではないが、一部地区における個別の品目において、需給が逼迫する状況が見られる。
中国経済がハイペースで発展し、石炭に対する市場の需要が増加していることが、石炭価格が高止まりしている基本的な要因となっているが、他方で、一部地区における石炭需給の逼迫が、石炭価格全体の上昇を牽引している。
また、国際市場における石油及び石炭価格が上昇を続けているため、もともと輸入石炭を使用していた沿海部の企業が、国内で供給される石炭に依存し始めたことも、中国国内における石炭価格上昇の直接的な原因となっている。
専門家の指摘として、理性をもって石炭価格の上昇に対処し、正常な市場調整が行われることはもとより非難すべきことではないが、需給逼迫の機に乗じて便乗値上げ、実態から乖離した値上げをすることは絶対にあってはならないという。
(翻訳・飛燕)
(08/06/03 08:01)
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