【大紀元日本5月8日】5月6日、ビルマ国営テレビ局の報道によると、同月2日にビルマを直撃した大型低気圧サイクロン「ナルギス」は、低地のイラワジ川デルタ地区で高波をもたらし、周辺地区の家屋が壊滅し、少なくとも2万2500人が死亡、4万1000人が行方不明、百万人が家を失った。
*被災地、国民投票実施延期
5月10日にイラワジ川デルタ地区で行われる予定の国民投票は、被災地の被害が深刻なために、軍事政権は5月24日に延期することを発表し、その他の地区の国民投票は予定通りに行われる。この国民投票で、46年間に及ぶ軍事政権は民主への一歩を示しているが、アウンサンスーチー氏が率いる野党からは非難を受けている。
*軍事政権、支援は物資のみ
今回のサイクロンは1991年以来最も深刻な災害だ。1991年にベンガルでも熱帯低気圧に見舞われ、死者14万3000人をもたらした。ビルマの深刻な被害に対して、国際社会から支援の手を差し伸べた。世界食糧計画(WFP)はすでに1000万米ドル(約10億5000万円)相当の救援物資をタイからビルマに送った。一方、ブッシュ大統領は軍事政権に対して、米国から派遣する救援チームと、救援活動の軍艦の受け入れを呼びかけた。これに対して、軍政は国連等の呼びかけに対して、「金をくれれば、自分たちで分配する。救援人員は受け入れない」との回答だったことをクシナ仏外務長官は明らかにした。
 | | 大型サイクロン「ナルギス」はビルマ中南部を直撃した(STR/AFP/Getty Images) |
ビルマの南西部地区の殆どが洪水の被害を受けたが、未だに水が引かず、主要被災地はアンダマン海からマダバン湾一帯の3万平方キロメートル範囲内であることが衛星写真から分かる。ここはビルマ全体の5%しか占めていないが、全国の4分の1の人口を占めている。一方、直撃を受けた最大都市のヤンゴンでは、食糧と水の供給は底をついており、停電も4日目に突入している。救済対策部のマウマウルイ部長は記者会見で、高波で死亡した人数は暴風雨がもたらしたものより深刻だとし、波は3・5メートルに達しており、半分以上の家屋が破壊されたと明らかにした。
今回のサイクロンは稲の収穫期にぶつかったため、被害がさらに重なり深刻になった。約9割のビルマ人が貧困であり、イラワジ川デルタ地区の住民の殆どが1日に1米ドル(約105円)も使えないような生活をしている。WFPスポークスマンはタイ・バンコクで「我々はこれから先の48時間内でもっと多くの救援物資を運びたい。ただ、被災地に入れるかどうかは、交通状況による」と語った。
一方、救急隊は被害の最も深刻なイラワジ川デルタ地区島々や村に入ったところ、死傷者はさらに増えている。実際、サイクロンがデルタ地区を直撃した時点で、すでに数十万人が雨宿りする場所すらなく、飲み水も入手できない状況に陥っていた。
少し前に、ビルマ国営テレビ局はニャン・ウイン外相の話を引用し、ヤンゴンの南西部約90キロメートルを離れたボジャリ鎮だけでも死者1万人以上が出ているが、これに対して、ヤンゴンおよびその周辺地区では比較的に少ないと伝えた。現在、軍事政権は5つの州、ヤンゴンおよびイラワジ川デルタ地区の一部が被災地として発表したが、そのうちの3つの州は緊急状態を解除したという。
(翻訳/編集・余靜)
(08/05/08 06:51)
|