【大紀元日本3月10日】中国の温家宝首相は、5日に北京で開かれた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に提出した政府活動報告の中で、景気過熱化の回避、インフレの抑制及び米国のサブプライムローン問題などの国際経済問題によって中国経済に与える不利な影響を避けることが今年経済政策の主眼だと述べた上、中国経済が多くの課題に直面していると示した。
温首相は「物価の急騰を防ぐことが今年のマクロコントロールの重大な任務だ」と述べ、今年中国経済発展目標として「国内総生産(GDP)成長率を8%に目指し、08年の消費者物価上昇率を4・8%前後に抑制する」方針を示した。
07年中国消費者物価上昇率は4・8%に達し、特に07年10月以降上昇幅が拡大し、今年1月の消費者物価上昇率が7・1%に達し、11年ぶりの高水準となった。
温首相は報告の中で、去年食品価格及び不動産価格の急上昇が消費者物価の急騰を招いたと説明し、インフレの拡大は中国国民、特に低収入家庭の人々に大きな影響を与えていると政府が認識している、と述べた。さらに、温首相は、物価上昇につながる要因がかなり多く存在しているため、08年のインフレ圧力は依然として強い」と警告した。
不動産価格の上昇について、政府の市場への介入措置を実施すると共に、安価な賃貸住宅建設や住宅公共積立金制度の実施などで、不動産価格の上昇を抑制していくと示した。
また同氏は、去年から世界各国で相次ぎ発生した中国産商品品質問題や食品安全問題について、「食品、消費品の安全性の標準及びその検査方法標準について、必ず国際標準を用いなければならない。輸出商品も国際標準に一致しなければならないだけではなく、商品を輸入する側の国の標準や法的な規定にも適わなければならない」と言い、今年年内に食品や医薬品など約7700項目品についての国家標準の制定及び修正を遂行し、法制を健全化する方針を示した。
医療保障について、都市部の住民に対して基礎的な医療保険を普及すると同時に、農村部において、農村部との提携医療制度を全面的に推進すること、また国家基礎医薬品制度と医薬品供給保障システムを確立し、医薬品の安全性を確保し、医薬品価格の上昇を抑える方針を示した。
一方、エコノミストでもある米国プリンストン大学当代中国研究室の程暁農副主任は、全人代における温首相のインフレ懸念についての発言は、中国は今現在深刻な金融危機に直面していることを暗示した、と指摘する。
程副主任は「中国経済のバブルがいったん弾けば、銀行に巨額な不良債権が現れるだろう。この巨額な不良債権は米国のサブプライムローンと関係しない中国自身の問題であるにも関わらず、中国共産党政府当局はこれをサブプライムローンに連結させるだろう。なぜなら、これによって少しでも自分たちの責任を逃せるだろうと考えているからだ」と話した。
今年インフレ圧力が続く状況の中で低収入家庭の生活は一層厳しくなると程副主任が言う。「中国の人々は今耐えていて、今回のインフレは一時的なものだと切望しているが、実際、今回のインフレは永久的なようなもので、物価が上昇すれば、もう元に下がらなくなった。貧困層人口は今回のインフレ拡大で急増するだろう」と指摘する。
(翻訳・編集/張 哲)
(08/03/10 11:31)
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