中国人民銀行(中央銀行)幹部が匿名を条件に明らかにしたところによると、人民銀行内の一部で過去の利上げが行き過ぎだったとの懸念が出ている。ただ人民銀行は、国務院(内閣に相当)からインフレ抑制を強く指示されており、苦しい選択を迫られているという。
市場では、人民銀行がインフレ抑制のため利上げするとの観測や、世界経済の減速を受けて年内に利下げに転じるとの思惑が浮上しているが、同幹部は、人民銀行が今年は金融政策をほどんど変更しない可能性があると指摘した。
同幹部は「人民銀行が今年これ以上動くことは非常に難しいだろう」とし、「人民銀行内の一部では、金融政策の反応が過剰だったとの懸念が出ている。過去の政策の累積効果が一段と強まりつつある」と述べた。
「前回の利上げが性急過ぎたと後悔する声が一部で出ている」とも発言。
同幹部によると、多くの国内企業は債務の返済を迫られており、日常業務に支障をきたす例も出ている。一部の企業は投資目的で保有していた株式を売り、運転資金を調達しているという。
「政府は、株価の低迷を望んでいない。何千という国有企業が上場を望んでおり、中国には金融市場の繁栄が必要だ」と述べた。
国務院は昨年12月初め、過去10年間維持していた「慎重な」金融政策を転換し、インフレ抑制のため「引き締め」スタンスを明示することを決定した。
同幹部は、インフレが落ち着けば、年内に利下げの根拠を示すことができるかもしれないが、「国務院が人民銀行に引き締めを指示している以上、中央政府の意向を無視することは難しい。したがって、人民銀行は今年はほとんど動かない可能性がある」との見方を示した。
[北京 30日 ロイター]
(08/01/30 15:49)
|