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9月27日、ヤンゴンのデモで=写真の右側、ビデオカメラを持っているのが長井さん(AFP/AFP/Getty Images)

中国メディア:ミャンマー弾圧報道、当局軍事政権に同調

 【大紀元日本10月9日】ミャンマーのヤンゴンで僧侶および民衆が反政府デモの取材中に、日本人ジャーナリスト長井健司さんが射殺されたが、国際メディア各社も取材中に凶弾に倒れた長井さんの写真を相次いで掲載した中で、ほとんどの中国メディアは沈黙した。

 「果敢」にも長井さんの写真を掲載した僅かな中国メディアの中で、「南方都市報」が掲載した写真は、長井さんの横に銃を持ち、立っている兵士および逃げ回っている大勢の民衆の部分がすべて切り取られている。

 修正されたこの写真だけでは、当時の状況を知ることは難しいし、倒れたジャーナリストはミャンマー軍事政府が民衆を弾圧するときに射殺されたことも知る術はないのだ。「南方都市報」のやり方は、正に中国メディアが今回の流血弾圧事件に対する慎重な態度を示す表れだ。

 実際、ミャンマー情勢は悪化する前から、抗議人数が1万人に達し、20年以来最大規模の抗議デモになってからも、中国の新聞からこの報道は殆ど見つからず、その後の報道も、官製メディア新華社の情報だった。新華社の9月25日の報道では、「デモ行進者らは、民生を改善、政治犯を釈放、民族間の和解を実現などのスローガンを掲げた」と示したが、決して、「民主改革」のスローガンに触れなかった。

 そのほか、中国国内の大多数の新聞はミャンマー軍事政権側から発した情報を引用して報道し、まったく抗議者側の声はなかった。強いては反対の論調で報道した。例えば、9月27日の「北京青年報」は、「ミャンマー当局は各地僧侶のデモ行進に対して、常に平静を保ち、武力で抗議者を追い払うことはしなかった」と報道した。「中国日報」英字バージョンは、ミャンマーのウー・ニャン・ウィン外相が10月1日に国連での談話を引用し、「一部の強権国家が支持した政治機会主義者らが今回の騒乱を策動した」と報道した。

 一方、9月27日、中国「人民日報」が出版する「グローバル・タイムズ」の記者・任建民氏はヤンゴン入りし、現地報道を行った。任氏はブログで発表した英文記事で、西側社会の記者らがミャンマーへのビザ取得は難しいというコメントに対して、自分は実に簡単に入手したとし、町は非常に平静であることなどで西側社会の報道を覆した。ここで言及しなければならないのは、任氏は夜にヤンゴンに到着したことだ。当日はミャンマー軍事政府が戒厳令を実施した初日だった。

 任氏は、西側メディアが報道した「血まみれの衝突」について、証明できる証拠はないと主張した。しかし実際、任氏は抗議者、地元の民衆、外国大使館関係者らの取材はしておらず、当局官製メディア「ザ・ニュー・ライト・オブ・ミャンマー」紙が報道した内容、すなわち、「米VOAおよびBBCはでっち上げしている」をそのまま記事に引用した。これに対して、北京にいる米国人関係者は「この記事は海外からの報道だが、すべての観点が中国国内で作ったようだ」と皮肉った。

 国際関係アナリストは、中国はミャンマーとの貿易関係を崩さないように、このような報道は慎重に扱っていると分析した。一方、香港大学チャイナ・メディア・プロジェクト研究員の班志遠氏は、中国当局は今回の件について、他国の内政を干渉しないと言い続けているが、「実際、これは外交政策の範疇に入っており、より敏感な領域だ。徴兵法など、ミャンマーの国内事務であれば、ここまで敏感に発展しない。一旦、外交範疇になると、宗教活動、迷信、法輪功と同様に、触れてはならないものになるのだ」と指摘した。

 中国政府は、ミャンマーのデモによって、多くの中国国民が1989年の天安門流血弾圧事件を思い出すことを恐れ、ミャンマーの僧侶らのデモ行進の報道は、チベットのラマたちの励ましになり、次々と民主自由を求めることを恐れているかもしれない。

 中国メディアは、どんなに平静な日々でも、この種の報道に対して極めて慎重である。まして中国共産党第17回党大会(10月15日)が間近に迫っているから、各メディアはなおさら警戒を強化しているのだ。

 
(翻訳/編集・余靜)


(07/10/09 11:25)



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