東京株式市場で日経平均が一時400円を超す大幅な下落となった。中国株式市場で上海総合指数が寄り付き直後に3%の下げとなったことに加え、為替が1ドル117円台の円高に進んだことが嫌気された。
後場寄り前の株式市場では「世界同時株安の再来か」との緊張感が広がった。2月26日の中国株安から始まった世界同時株安の印象が強く残っているため、「午後から先物にヘッジ売りを急ぐ動きが出た」(準大手証券トレーダー)という。
中国株急落の背景には、第1・四半期の中国国内総生産(GDP)の発表が19日の午前から午後に変更されたことをめぐる思惑がある。今回のGDPでは、事前予想の段階でも強い成長率が見込まれていることから、追加利上げの観測が出ていた。時間の変更は「市場への影響を抑制することを狙ったもの」との見方が広がり、逆に市場参加者に警戒感を抱かせる結果となった。
もっとも、中国の利上げ観測については、すでに前週から浮上していた。「株安の理由をすべて中国株安に押し付けるのは無理がある」(欧州系証券)との見方もある。
日本株安は東京市場が開く前のシンガポール市場から始まっていた。「東京市場で海外勢の大口バスケット売りが出る」との観測から、シンガポール市場に上場する日経平均先物が売り先行となった。これを受けて大証の日経平均先物も150円安のスタート。米株高を背景に堅調な動きを予想していた市場関係者は意表をつかれる形となった。
実際に寄り付きからキヤノン(7751.T: 株価, ニュース , レポート)、トヨタ(7203.T: 株価, ニュース , レポート)など主力株を中心に大口の売りが出た。市場では「海外年金がコア30銘柄を中心に売りを出しているようだ。これまで日本の主力株を買い過ぎていた面もあり、決算前にポジション調整を行っているのではないか」(外資系証券トレーダー)との声が出ていた。
一方、為替市場では、後場にかけて1ドル117円台の円高に進んだ。円高が株安に追い討ちをかけた。最近の日本株は為替との連動性を強めている。円キャリー取引の影響もあり、円安/株高、円高/株安の傾向が鮮明だ。「為替市場で円高が進展。それとともに日経平均株価が下げ足を速めている。円キャリー取引を解消する動きが出ているのではないか」(大和総研債券ストラテジストの奥原健夫氏)との指摘もある。
日経平均は13日以降、5日続けて下落・上昇を日替わりで繰り返している。「背景にCTA(コモディティ・トレーディング・アドバイザー)系ヘッジファンドによる先物の仕掛けがある」(大手証券)との観測が根強い。実際、この5日間の日経平均の乱高下は、特定の欧州系証券が先物を大量に買うと日経平均が上昇、翌日は大量の売りが出て下げるということの繰り返しとなっている。「先物主導の乱高下を嫌気し、内外の機関投資家は東京市場を敬遠し始めている」との声も出ている。
[東京 19日 ロイター]
(07/04/19 15:51)
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